米中貿易戦争がもたらす負の影響を避けようと、生産拠点を中国から東南アジアに移す動きが水面下で進む。主要な工業団地には、中国企業だけでなく日本や台湾の製造業からも移転の相談が舞い込む。米国向けの製品を製造する企業以外からも脱中国を模索する声が上がっているという。その理由とは。

バンコク支局 飯山 辰之介
2008年、日経BP社入社。製造業や流通業などを担当。13年、日本経済新聞に出向。15年に日経ビジネス編集部に復帰し、17年9月からバンコク支局長。
泥沼化する米中貿易戦争を背景に、製造業は東南アジアを目指す(写真=AP/アフロ)

 中国に生産拠点を持つ製造業の間で、その一部をタイやベトナム、カンボジアなど東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国に移そうとする動きが出ている。米国が中国に課す制裁関税のあおりで輸出コストが跳ね上がるのを避けようとのもくろみだ。