ドイツ連邦議会選挙で移民排斥を掲げる極右政党が初めて議席を獲得。ナチス再来かとの懸念が広がる。とはいえ有権者の8割は中道を支持している。極右への支持は国内格差への反発の表れでもある。危惧されるのはメルケル氏が国内ばかりに目を向け、国際協調というドイツ繁栄の基盤を見失うことだ。

 ドイツに激震が走った。9月24日に実施された連邦議会選挙で初めて議席を獲得した「ドイツのための選択肢(AfD)」は移民の排斥を掲げる。加えて厄介なことに、ヒトラーのナチスを容認しているとも思える政党だからだ。アンゲラ・メルケル首相には大きな打撃となった。

極右の躍進は「ドイツの恥辱」

 この出来事は、ある程度大きな視点から見る必要がある。英国は欧州連合(EU)からの離脱を決めた。米国はドナルド・トランプ氏を大統領に選んだ。しかし、ベルリンの街に立って見ても、ドイツの有権者の12.5%がAfDに票を投じたからといって、「第四帝国」が登場してくる印象は受けない。