テンセントやアリババなど中国IT大手のビジネスを中国政府が制限する動きが目立つ。時代の変化に取り残される国有企業を尻目に、その事業に脅威を与える存在に成長したことが一因だ。習近平国家主席が権力基盤の強化を図っていることも背景にある。

テンセントの王者栄耀に登場するアバター(イラスト=FT Montage/Justin Chin/Bloomberg)

 中国政府は、モバイルゲーム「王者栄耀(オナー・オブ・キングス)」 を「有害」であると非難した。中国人民解放軍もこれに同調し、同国の軍事力をそぐものだと糾弾した。17歳の少年がこのゲームを40時間ぶっ続けでプレーして脳梗塞で倒れた時は、子を持つ親たちからも一斉に非難する声が上がった。

 王者栄耀は世界で最もヒットしているモバイルゲームで、中国だけで2億人の登録プレーヤーがいる。そして同時に、厳しい詮索も受けることになった。

 このファンタジーロールプレイングゲームの開発元である騰訊控股(テンセント)は今年7月、子供がプレーできる時間を制限する対応措置を取った。12歳未満の子供は1日1時間、12~18歳は1日2時間までだ。この対応を発表する前に、複数の監督機関が協調して同社に圧力をかけたようだ。この件で、テンセントの時価総額は150億ドル(約1兆7000億円)ほど減少した。