世界の技術革新を圧倒的にリードしてきたシリコンバレーに陰りが見えてきた。起業家は経費がかかるシリコンバレーを避け始め、投資家も世界中に目を配るようになった。革新を生む拠点が世界に広がるならばよいが、実際には寡占や政策のため、世界中でレベルがダウンしている。

 現在のシリコンバレーは「ルネサンス期のイタリア・フィレンツェのようだ」とよくいわれる。米国の先端技術の中心地であるシリコンバレーは、世界中の経済と株式市場、そして文化に多大な影響を及ぼしている。

 世界の市場時価総額上位5社のうち3社が、米カリフォルニア州サンノゼからサンフランシスコにかけてのごく狭い地域に本社を構えているのだ。米アップル、米フェイスブック、米グーグル、米ネットフリックスはいずれもシリコンバレーに生まれ、この地に本社を置く。米エアビーアンドビー、米テスラ、米ウーバーテクノロジーズなど新境地を開いた企業群も同様だ。

 サンフランシスコ湾を囲む「ベイエリア」の経済規模はスイスやサウジアラビアを上回り、世界第19位に当たる。