グーグルがマイクロソフトに新たな挑戦状をたたきつけた。パソコン用OS「クロームOS」を企業向けに機能強化し、有償サポートを開始。「ウィンドウズ」が支配する法人市場の切り崩しを狙う。

シリコンバレー支局 中田 敦
1998年、日経BP社入社。日経コンピュータやITproの記者として、クラウドやビッグデータ、人工知能を担当。2015年4月からシリコンバレー支局長。

 米グーグルは2017年8月、パソコン用OS(基本ソフト)「クロームOS」を企業向けに機能強化した「クロームエンタープライズ」を発売。米マイクロソフト(MS)の「ウィンドウズ」が牙城とする法人向けパソコン市場への攻勢を開始した。

<b>韓国サムスン電子が販売する「クロームブック」</b>
韓国サムスン電子が販売する「クロームブック」

 グーグルが09年に発表したクロームOSは、ウェブブラウザー「クローム」だけを搭載するシンプルなOSで、安価なパソコンでも快適に動作する。

 クロームOSを搭載するノートパソコン「クロームブック」は、米HPや米デル・テクノロジーズ、台湾の宏碁(エイサー)、同華碩電脳(エイスース)、韓国サムスン電子、中国レノボといった大手パソコンメーカーが販売する。価格は100~300ドルと安価だ。

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日経ビジネス2017年9月4日号 96ページより目次

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