通貨の単位を10万分の1に切り下げたベネズエラ。これまでに200万人を超える市民が近隣諸国へ流出している。これまで移民を寛容に受け入れてきたエクアドルやペルーの政府も、入国制限に動き始めた。政情不安や貧困によりニカラグアやハイチから逃避する人も後を絶たない。中南米の移民問題は混迷を深める。

 ブラジルのロライマ州に、ベネズエラと国境を接するパカライマという小さな町がある。最近、何万という数のベネズエラ人が、この町を通ってブラジルへと流れ込んできた。飢えと暴力とハイパーインフレを逃れるためだ。

 大半の人々はこの町を通り過ぎ、220km先にある州都ボア・ビスタを目指して自動車道路を歩いていく。そこで彼らはトラックの荷降ろしをしたり、工芸品を売り歩いたり、売春をしたり、苦労して生きている。

 しかし非常に貧しい2000人ほどがパカライマにとどまり、町中にテントを張って暮らしている。この町にとっては大きな負担であり、1万2000人いる住民の忍耐力も限界に近づく。