テスラのマスクCEOが、同社株を非公開とする検討を進めていると明かした。証券アナリストの質問や空売りの攻勢が続く中、非公開化を検討する事情は理解できる。だが、これには資金の出し手の確保や政治的反対、規制などの障害が立ちはだかる可能性がある。

マスク氏は昨秋から、テスラ株の非公開化を念頭に置いていた(写真=ロイター/アフロ)

 「できることならテスラの株式を非公開にしたい」。米電気自動車大手テスラのイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)は昨年11月、米ローリング・ストーン誌のインタビューにこう答えた。同氏は当時、様々な問題を抱えて疲弊し、消耗しきっていた。

 テスラは今日まで、目覚ましい成長を遂げてきた。同社は15年にわたって既存の自動車メーカーと戦い、世界最大の電気自動車メーカーの一角を占めるに至った。

 だがその道のりは平坦ではなかった。最近は、マスク氏が言うように「地獄の苦しみ」を強いられている。最先端の量産型セダン「モデル3」の生産を増やすのに難渋しているのだ。世界を変えるとの目標を掲げつつも、現実にはしばしば生産目標を達成できず、年間ベースで利益を計上したこともない。