7月中旬の国際航空展示会で、欧州エアバスと米ボーイングの存在感が際立った。両社はそれぞれ他社の小型機事業を実質的に買収し、寡占度を高めている。エアライン各社は価格交渉で不利になりそうだ。その先にはエアライン再編の影も見える。

ロンドン支局 大西 孝弘
2001年、日経BP社に入社。06年から本誌で自動車などを担当。11年から日本経済新聞で化学と通信を担当。日経エコロジーを経て18年4月からロンドン支局長。
<span class="fontBold">欧州エアバスは、新たに加わった「A220」をファンボロー航空ショーで披露した</span>(写真=Aviation Wire)
欧州エアバスは、新たに加わった「A220」をファンボロー航空ショーで披露した(写真=Aviation Wire)

 7月16日、英国で開催された世界最大級の国際航空展示会「ファンボロー航空ショー」で、欧州エアバス「A220」の真新しい機体が空を舞った。同機にはエアバス製であることを示す「A」の文字が刻まれているが、少し前まではカナダの航空機メーカー、ボンバルディアの機体だった。エアバスが7月、ボンバルディアの小型機事業に50%以上出資したことに合わせて塗装を施され、エアバスのラインアップに加わった。

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日経ビジネス2018年7月30日号 86ページより目次

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