米著名ヘッジファンドのサード・ポイントが、世界最大の食品会社ネスレの株式を一部取得した。サード・ポイントのダニエル・ローブ代表はこの株式取得を欧州進出の足がかりにしたいもようだ。同氏は経営陣を追い込む対決的姿勢を取らず、協調路線を歩むなど、物腰がやわらかくなっている。

 米ラスベガスでは毎年、ぜいを尽くしたヘッジファンドの会議が開かれ、著名投資家たちが一堂に会する。今年もなじみの名前がプログラムに並んだ。しかし、昨年までと違い、条件が一つ付いていた。ダニエル・ローブ氏の講演はオフレコとされたのだ。

ダニエル・ローブ氏は現在55歳。これまで多くの企業に向けて書簡を送り、変革を迫ってきた
(写真=ロイター/アフロ)

 米ヘッジファンド、サード・ポイントの創業者である同氏は、歯に衣着せぬ発言で知られる「物言う株主」だ。普段から発言を自重するような人物ではない。2年前の同じ場所で、ウォーレン・バフェット氏を非難したことがある。ヘッジファンドについてバフェット氏が言っていることと、実際の行動に「大きな隔たりがある」とかみついた。