北朝鮮の金正恩委員長は「新年の辞」で平昌五輪への参加に言及して以降、周辺国との関係改善にかじを切った。同国民の中には、これを機に“鎖国”が解けることを期待する向きもある。しかし、今のところ生活は変わらない。電力は不足し、農業は牛に頼る。国民への束縛はその度合いを強めている。

 北朝鮮に暮らす人々が外国人と話す機会はほとんどないに等しい。たとえそのチャンスが訪れたとしても、不適切な発言をすれば強制収容所送りになる危険が伴う。それでも彼らは外の世界に対する好奇心でいっぱいだ。

 筆者が最近かの国を訪れた時には、資本主義国家における公務員の立場や西側諸国の製造業者がどのようにコストを削減し続けているかについて尋ねられた。当然、英国の欧州連合(EU)離脱決定についても質問された。

 外国人に関する情報はどんなことでも珍重される。探求心に富んだある地元民は「我々はあなた方の物の考え方について知りたい」と言った。「状況が変わった時に備えるためにだ」