偽ニュースへの対応を巡り、欧州でも米フェイスブックへの風当たりが強まっている。英国では、6月の下院選挙に影響を与えかねないとして、同社の不十分な対策に政治家が不満を募らせている。フェイスブック側も様々な対策を取るが、根本的な解消は同社のビジネスモデルを揺るがしかねない。

ロンドン支局 蛯谷 敏
2000年、日経BP社に入社。本誌編集部で06年から通信、ネット、金融、政治などを担当。日経ビジネスDigital編集長を経て14年4月からロンドン支局長。
<b>欧州でフェイスブックに対する風当たりが強まっている</b>(写真=Shutterstock/アフロ)
欧州でフェイスブックに対する風当たりが強まっている(写真=Shutterstock/アフロ)

 「偽ニュースの見抜き方」

 下院選挙を1カ月後に控えた5月上旬、英国の複数の大手新聞に、こんなタイトルの全段広告が掲載された。真偽不明の「fake news(偽ニュース)」を拡散させないためのポイントを10箇条にまとめたものだ。「過激な見出しの記事は、内容を疑ってみる」「日付や出所を確認する」「写真をよく確認する」「関連する他の情報を調べる」などの助言が並んでいる。

 出稿したのは、ソーシャルメディア大手の米フェイスブックだ。

 「偽ニュースの撲滅は、世界的な優先課題」と公言する同社は今、あの手この手で対策に乗り出している。今年、偽ニュースを監視する人員を世界で4500人から7500人に増強すると発表した。同じ記事を短時間の間に、不特定多数に配信するアカウントを見つけ、片っ端から排除している。英国では今年5月から、ベンチャー企業が開発したAI(人工知能)ベースの技術を採用して、ニュースの真偽を自動的に検査する仕組みを取り入れた。

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日経ビジネス2017年5月29日号 95ページより目次

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