トランプ米政権が在イスラエル大使館をエルサレムに移転したことに対しパレスチナ市民が反発。抗議行動が激しさを増す中、乳児が死亡する事態まで発生した。市民が望まぬ事態をもたらすのは米国とイスラエルだけではない。ガザを実効支配するハマスも危険を強いる。

亡くなったライラちゃんを抱きかかえる母親(写真=AFP/アフロ)

 ライラ・アルガンドールちゃんは8カ月で生涯を終えた。生きている間はともかく、亡くなったライラちゃんはイスラム原理主義組織ハマスの子供だ。

 家族とパレスチナ保健当局によれば、ライラちゃんは、イスラエル軍のドローンが群衆に向けて投下した催涙ガスを吸って窒息死した。ライラちゃんの祖母は孫の顔を最後に一目見たいと、その死後何時間もモスクの壁にもたれてうずくまっていた。

 家族は小さな葬儀を営むつもりだったが、パレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスにとって代わられた。ハマスは米大使館のエルサレム移転に抗議して、ガザ地区とイスラエルとを隔てるフェンスに沿ってデモを毎週繰り返していた。ガザには200万人のパレスチナ人が事実上隔離された状態で暮らしている。