ロシアで人気のメッセージアプリ「テレグラム」に、政府当局が圧力を加え始めた。匿名でやり取りされるメッセージの暗号化を解くカギの提出を拒んだからだ。規制が執行された当日、同サイトへのアクセスは17%拡大した。利用者はテレグラムを支持しているようだ。

ドゥーロフ氏は「ロシア版フェイスブック」と呼ばれる「VK」も立ち上げた(写真=ロイター/アフロ)

 メッセージアプリのテレグラムは、パベル・ドゥーロフ氏が開発した。使い勝手の良さが評価されて全世界に約2億人の利用者がいる。同氏の母国、ロシアの利用者は1500万人だ。ロシア政財界の指導層は、匿名で情報を発信できる機能にはまり、仲間内の噂話を盛んに漏らしている。ロシア政府でさえ記者とのやり取りにこれを利用する。

 テレグラムはこの機能に加えて、プライバシー保護を前面に出して利用者を取り込んできた。

 むろん、当局がそれを喜ぶわけがない。連邦保安局(FSB)は、暗号化されたメッセージを解読するための「カギ」を渡すようテレグラムに求めている。ロシアの法律はメッセージ事業者に、暗号カギの提出を義務付けている。