トランプ米大統領は、新たな大統領補佐官(国家安全保障問題担当)にジョン・ボルトン氏を起用する。同氏は、外交問題を武力で解決しようとしがちだ。イラク戦争でも主戦論に立った。トランプ氏より早くから米国第一主義を主張。パクスアメリカーナのさらなる衰退が予想される。

 外交について口汚くののしるアメリカという国に顔を付けるとしたら、フランスのコミックに登場する主人公アステリックスのような口ひげを蓄えたものになるだろう。そして、その名前はジョン・ボルトンだ。

 ボルトン氏が気に入らない戦争などない、というジョークがある。これでも控えめな表現かもしれない。ドナルド・トランプ米大統領に新しく仕えるこの大統領補佐官(国家安全保障問題担当)には、武力によって改善できない交渉のもつれなど、ほとんど考えられない。

 「ジョン・ボルトン氏はアルマゲドン(世界最終戦争)が起きた時に一緒にいたい人物だ」。タカ派中のタカ派として知られた元米上院議員、故ジェシー・ヘルムズ氏はボルトン氏をこのように評した。また、ジョージ・W・ブッシュ政権で倫理責任者を務めたリチャード・ペインター氏は、「ボルトン氏の起用は戦争への招待状。それも恐らく核戦争だ」とツイッターでつぶやいた。