原油価格の上昇で米シェールオイル業界が息を吹き返した。米国の産油量は今年、サウジとロシアを抜く勢いだ。サウジとロシアはシェールに脅威を感じつつも、共に国内事情を抱え、一定の原油価格を維持する必要がある。思惑が一致する両国は主要産油国による正式な石油同盟を検討しているという。だが、難しい判断を迫られそうだ。

 石油市場の今後の動向を弱気で見ている向きは要注意だ。アラブ首長国連邦(UAE)のエネルギー相、スハイル・マズルーイ氏は2月20日、石油輸出国機構(OPEC)がロシアを含む他の産油国10カ国との正式な同盟を検討していると語った。原油価格を当面の間、下支えするのが狙いだという。同氏は14カ国からなるOPECの持ち回りの議長を務めている。

 この計画が何らかの結果を生むとしたら、OPECにとって、過去数十年間で最も野心的な試みとなるだろう。

 マズルーイ氏は「スーパーグループ」を作ろうとしているのではない、と強調した。サウジアラビアとロシアが協力して石油業界の「トラヴェリング・ウィルベリーズ」を作るという考えは、少々衝撃的かもしれない。このアイデアはまだ「草案」段階にある。しかし、成立する可能性がどの程度であれ、これは「シェール革命に対して、米国以外の産油国は無力だ」という石油市場参加者の間に広がる信念を変えようとする試みなのである。