2016年まで大幅に下落していた原油価格は、過去2年間で2倍以上に高騰した。中国経済が回復するとともに、OPECが生産調整を進めた。だが、それだけでは説明がつかない。需要の減少で価格は下落するはずだが、中東の主要産油国が石油に依存する構造がそれを妨げている。

 石油業界の動向を追うアナリストたちが何より困惑しているのは、激しく変動する原油価格そのものについてではない。価格変動の背景を説明する理由が次々と変わり続けていることに悩まされているのだ。

 2014年3月のブレント原油価格は1バレル100ドル以上だった。この時、米石油大手シェブロンの当時のトップは、安価に採掘できる原油が不足しているため、「現在の1バレル当たり100ドルは、従来の20ドルに相当する」と語った。

 それから2年後、原油価格は28ドルを割り込んだ。この時は、石油輸出国機構(OPEC)が市場シェアを回復すべく猛烈な勢いで生産に取り組んだため、世界的に石油がだぶついていると指摘された。