製薬大手のファイザーが、アルツハイマー治療薬の開発から撤退すると発表した。大手各社による同治療薬の治験は15年間失敗続きだ。だが、研究は着実に前進しているという。ほかの大手やこの疾患に特化した小さなバイオ製薬は、まだ挑戦をあきらめていない。

 アルツハイマー病を対象にした最後の新薬が登場してから15年たった。製薬大手がこれほど長く、多額の費用を費やして失敗を続けた例はあまりない。

アルツハイマー病の患者数は世界で4400万人に及ぶ(写真=Science Photo Library/アフロ)

 それでも各社は、アルツハイマー病を抑え込む薬品を開発すべく、なお莫大な資金を注ぎ込み続けている。世界に約4400万人いる患者の助けとなる製品が生み出すであろう利益が狙いだ。

 そんな中、米製薬大手ファイザーが1月6日、神経系疾患に向けた治療薬の開発から撤退すると発表した。これを受け、業界の一部から、この治療薬の開発をいつまで続けられるか、疑問視する声が上がり始めた。同社の決断により、アルツハイマー病の進行を止める、もしくは遅らせる最初の薬を開発する競争は、大きな推進力を失ったまま続けられることになる。