製造現場で品質劣化に対する危機感が強まる中、地道に品質向上を続ける企業はある。まさに継続は力なり。そんな各社に共通するのは経営と現場が一体となった取り組みだ。「品質経営」を実践する企業から学ぶ、最先端の品質改善手法とは。
トヨタ自動車
社員が自発的にアイデア
カイゼン力を磨き続ける
2017年11月22日朝。名古屋市にある「名古屋国際会議場」にスーツ姿のビジネスパーソンが続々と吸い込まれていった。その数は4000人超。トヨタ自動車、デンソー、アイシン精機、ダイハツ工業といったトヨタグループの企業から取引先まで。350社以上から集まった経営幹部や社員たちだ。

この日、開かれたのは「オールトヨタTQM大会」。TQMとは総合的品質管理の英語の略称で、製造や開発、間接部門を含む幅広い改善活動を指す。各社の品質向上や生産効率の改善に役立つ事例を共有するために1966年から毎年開催。2017年は52回目となる。「オールトヨタの経営トップが軒並み顔をそろえる」(トヨタの業務品質改善部長の鈴木浩佳氏)一大イベントだ。
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