フランスを代表する企業の16年ぶりのトップ交代。就任したのは43歳のドイツ人だった。大胆なトップ人事の裏には、客観的で緻密な経営人材の育成・選抜手法があった。人材枯渇に悩む日本企業。人事制度からガバナンスまで抜本的な見直しを避けて通れない。

(写真=ロイター/アフロ)
左:アンリ・ドゥ・キャストゥル氏
1954年生まれ。仏HEC経営大学院、仏国立行政学院(ENA)卒業。仏経済財務省を経て89年アクサグループ入社。2000年CEO、2010年から会長を兼務。2016年9月CEOと会長退任。
右:トーマス・ブベル氏
1973年生まれ。米ボストンコンサルティンググループ、スイスのウインタートウル(アクサが買収)、チューリッヒ・ファイナンシャル・サービシズを経てアクサ。2016年9月から現職。

 世界最大級の保険会社、仏アクサでは2016年9月にCEO(最高経営責任者)の交代があった。

 アンリ・ドゥ・キャストゥル氏がCEOに就任してから約17年。長期政権において確固たる名声を築いたフランス人CEOの後を継いだのは43歳のドイツ人、トーマス・ブベル氏だった。

 フランスを代表する企業で、若きドイツ人CEOが誕生したとのニュースは驚きを持って受け止められた。