
高度成長期からバブル期にかけ「伝説の為替ディーラー」として、その名をとどろかせた若林氏。現在はニューヨークを拠点に日本経済を俯瞰する。長年金融市場で積み重ねた知識と経験から、好調を維持してきた株式相場は近々崩れ、その後に、日本経済復活の真のチャンスが待っていると予想する。

若林 栄四(74歳)
(写真=的野 弘路)
2018年はとりあえず、米国が潰れる年になるでしょう。もうこれは、間違いないと私は思っているんですよ。
今は世界にはお金があり余っています。日本銀行は国債購入を通じて400兆円を市場に送り出しましたが、米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)などを合わせると、1000兆円を既に世界に供給されていて、マネーがパンパンに膨れ上がった状態です。
これによって株価が上昇はしたが、まやかしの繁栄に過ぎません。実体経済は成長していない。物価はゆがめられないから、ずっとデフレ状態。イエレンFRB議長が、インフレにならない理由について「コナンドラム(難問)」と言っていますけど、そうじゃないんですよ。デフレが本来の姿で、全然成長していない今の世界経済を正しく表しているのです。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り820文字 / 全文文字
-
有料会員(月額プラン)は初月無料!
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
日経ビジネス電子版有料会員になると…
特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題
ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題
日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題
この記事はシリーズ「特集 2018年 大予測」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?