日本で初めてオンライン証券を本格的に開始した松井氏。26年ぶりの高値に沸く株式マーケットとあって、証券会社社長としてさぞかし上機嫌かと思いきや、その関心は、もはや全く別の方向に向かっていた。 証券業界の異端児が見る2018年とは?

証券業界の異端児<br /><span class="fontSizeS">松井証券社長</span><br /><span>松井 道夫<span class="fontSizeS">(64歳)</span></span>
証券業界の異端児
松井証券社長
松井 道夫(64歳)
(写真=的野 弘路)

 日経平均株価がバブル期以来の高値更新? 知ってますよ。知ってますけど、それがどうかしました? 全然興味ありません。そりゃあ相場なんだから二十数年もあれば、株は上がったり下がったりするでしょ。もっともらしい理由を付けて、「これは新時代の幕開けです」とか言って何の意味があるの。一喜一憂しないで、もっと本質的なことを考えるべきですよ。

 僕は、時あたかもバブルの始まる30年前に日本郵船からこの会社にやってきた。その当時は、日本が一番光り輝いて、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」といわれていた。

 まさか、そのあとデフレ不況になって、企業が競争力を失い、ここまで落ちぶれるとはね。こんなことになるなんて当時は、ほとんどの人は想像できなかった。でも、僕の知る限り、3人だけ未来を正確に予想していた人がいたのです。

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