「英語公用語化」で先陣を切った、楽天とユニクロを展開するファーストリテイリング。現場の実態にそぐわない社員の英語力底上げの施策には、様々な不満の声が上がる。英語偏重による副作用は多くの企業で起きる可能性があり、先達の教訓に学ぶ必要がある。

1 職場の雰囲気が悪化
(写真=炎:sankai/Getty Images)

 TOEIC800点の取得は義務、未達成なら給与カット、朝礼で成績が悪い部署を公表──。

英語公用語化のブームのきっかけを作った楽天。しかし、海外事業は撤退が相次ぐ(写真=AP/アフロ)

 2010年にいち早く英語公用語化を宣言した楽天は、急進的な英語推進策を実施してきた。公用語の制度設計を担い、現在は英語教育ビジネスを統括する葛城崇・教育事業部ジェネラルマネージャーは「楽天のグローバル企業としてのブランドが世界に浸透した」と公用語化のメリットに胸を張る。国内本社は既に2割が外国人。エンジニアに限っていえば5割だ。「中国やインドの有名大学から優秀な人材を新卒採用できるようになったのが最大の成果」(葛城氏)だという。