「海外とのやり取りは得意な人間に」「国内部門だから英語は不要」──。そんな理屈が通らなくなる英語化の波がやってきている。買収、海外進出、外国人の同僚……あなたも英語に無縁ではいられない。

(写真=ロイター/アフロ)

 「2000人の社員が英語を学びたいと手を挙げた」──。満足そうに語るのは、資生堂の魚谷雅彦社長兼CEO(最高経営責任者)だ。2018年10月から、英語を本社の公用語にする。魚谷社長が宣言したのは今年2月。2年足らずで、一気に英語活用を推進する。

資生堂・魚谷雅彦社長
1954年生まれ。日本コカ・コーラなどを経て2014年から現職。米コロンビア大学MBA(経営学修士)。(つのだよしお/アフロ)

 「みんな英語の学習に躍起になった。魚谷さんが社長になってから海外事業は現地化が進み、外資からの転職者も増えて英語でのやり取りが増えていたので、この流れは避けられないと思う」。海外経験が豊富なある社員は、改めて英語を勉強し直し、さらに上達したいと考えるようになったと話す。

 売り上げの5割強を海外が占める同社は、東京の本社をグローバル本社と日本地域の資生堂ジャパン本社に分け、中国やアジア、欧米の地域本社を強化するなどのグローバル化を進めてきた。グローバル本社は全社が、ジャパン本社も部門によって英語公用語化の対象となり、会議や社内文書のやり取りを英語で行う計画だ。具体的には「役員、部門長会議などで、一人でも日本語を理解しない人がいる場合は英語」というルールも打ち出した。