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<span class="fontBold">白や黄色といった色違いのニンジンを収穫する佐藤好宣氏。2017年に土壌改良工事が終わり、塩害から解放された</span>(写真=向田 幸二)
白や黄色といった色違いのニンジンを収穫する佐藤好宣氏。2017年に土壌改良工事が終わり、塩害から解放された(写真=向田 幸二)

 農業を「最後の成長産業」に育てるべく、政府による就農者の収入減に対するセーフティーネットが着実に充実している。例えば、19年からは農水省の主導で収入保険制度がスタートする。農作物の相場変動や自然災害などで収入が変動しがちな就農者に農業を続けやすくさせるための施策だ。過去5年間の収入を基に、収入が基準額の9割を下回った農家に保険金を支払う。

 そんな国のバックアップ制度を支えに東日本大震災で被災後、就農に挑戦し、故郷の復興に励む新規就農者がいる。仙台市の農業法人「自然農園MITU」の代表、佐藤好宣氏(34)だ。

 1982年生まれ。農家の生まれではなかったが、宮城県の田畑が広がる景色の中で育った。福祉分野に興味を持ち、被災する前はリハビリを手伝う仕事をしていたが、田園風景への愛着は捨てがたく家庭菜園が趣味だった。

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