> PART 1 トップ

<span class="fontBold">京都知七で働く高林氏。弟の達雄氏(29、右)も2017年春に就農した</span>(写真=菅野 勝男)
京都知七で働く高林氏。弟の達雄氏(29、右)も2017年春に就農した(写真=菅野 勝男)

 京都中心部から車で1時間ほど行くと、昔ながらの風情が残り、かやぶき屋根の家が広がる京北地区に着く。少子高齢化が進み、耕作放棄地も目立つ同地区。その中心部に例外的に、整然と整備された4ヘクタールのネギ畑が広がる。畑の真ん中で収穫作業の準備をしているのは高林洋太氏(33)だ。

 高林氏は今、約5トンの九条ネギを年2回収穫し、全国約250の飲食店に卸している。いずれは周囲の耕作放棄地を集め、京北地区を南北に貫く周山街道(国道162号線)沿いをネギ畑で埋め尽くすのが夢だ。

 そんな高林氏だが、2年前まではおよそ将来の夢など描ける環境になかった。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り2074文字 / 全文文字

日経ビジネス電子版有料会員なら

人気コラム、特集…すべての記事が読み放題

ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「特集 農業で解決 日本の課題」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。