日本は4月施行の改正資金決済法で、いち早く仮想通貨を法的に位置づけた。規制が強化された中国の関連業者は、その日本への拠点移転をひそかに検討する。仮想通貨が火を付けた通貨のデジタル化に各国中銀は前向きだ。「現金消滅」は加速する。

資金洗浄やテロ資金などに悪用の懸念もありスタンスは分かれる
●世界の仮想通貨関連規制の状況

 かつては石炭の町として、数年前には住む人がいないマンション群「鬼城(ゴーストタウン)」の町として有名になった、中国・内モンゴル自治区のオルドス市。その町に最近、新たな産業が勃興した。

 仮想通貨の記録作業をすることで報酬を得る「マイニング(採掘)」だ。中国は世界一のマイニング大国で、ビットコインでは「採掘量」のうち約7割を中国の業者が占めているとされる。

 数千~数万台のコンピューターを動かし続けるマイニングの競争力は電気代で決まる。電気代が安い方がたくさんのコンピューターが使えるからだ。大都市に比べて電力需要が少ない中国の内陸部は電力料金が安いため、四川省や最西部の新疆ウイグル自治区、内モンゴル自治区などに施設が一気に増えたのだ。オルドスのように冬にはマイナス20度にもなるという気候も、コンピューターの熱対策にもってこいだ。