米中で次々と生まれる監視ベンチャーが、巨額のマネーを集めている。炎上リスクを恐れる日本企業も、いつまでも立ち止まってはいられない。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは10月、シリコンバレーの監視ビジネスベンチャー、米パランティア・テクノロジーズが2019年の上場を検討中で、企業価値は410億ドル(約4兆6000億円)に上るという観測を報じた。

 推定企業価値が10億ドル超のユニコーン企業の中でも、配車サービスの米ウーバーテクノロジーズなどに次ぐ規模だ。パランティアを立ち上げたのはピーター・ティール氏。米テスラのイーロン・マスク氏と並ぶ米ペイパル創業者の一人だ。米フェイスブックの黎明期には、潜在力にいち早く気づき大規模投資を決断した。その伝説的投資家が選んだ次の戦場が監視ビジネスだ。

米国防総省もお得意様

 パランティアは厳重な秘密主義で、実態は深いベールに包まれている。分かっているのは、高度なビッグデータ解析技術を保有していること。ロサンゼルス市警察によると、PART2で解説した「レーザー」システムにその技術が使われている。音声や動画を基に人と人、人とイベントの関係性を把握し、監視対象が通常と異なる行動パターンを示すと即座に検出できるという。