糖質制限の影響が及ぶのは、飲食業界の中だけとは限らない。懸念されるのは、間違ったやり方が広まることで、サービスの低下が起きる分野があることだ。先進企業ほどその重大さに気付き、本気で対策を立て始めている。

タクシー運転手は牛丼やファストフードなど糖質がたくさん含まれた食事が多い。代表的なチェーン店の看板(写真はイメージ)(写真5点=菅野 勝男)

 「四十数年ずっと無事故、無違反でしたからね。本当にショックで」。大阪で個人タクシーを営む足立祐介氏(仮名)は、生まれて初めて起こした物損事故をこう振り返る。

 事故は8月下旬、立て続けに2度起きた。まず、自宅がある大阪府豊中市内の狭い路地で路肩に車を寄せた時、縁石にホイールが接触。さらに数日後、中国自動車道に上がる際、料金所のゲートにミラーをぶつけた。約5万円の修理代に加え、休業日の売り上げ減で10万円以上の損失になったという。

 「原因は、糖質制限ですわ」。足立氏はぶぜんとした表情でこう話す。