総合商社業界のリーダー、岡藤正広社長は、経営界きっての糖質制限実践者でもある。今年1月からの実践で、健康診断でのあらゆる数値を劇的に改善させた。自らの経験から糖質制限の本質を指摘、市場拡大が不可逆的と予見する。

Masahiro Okafuji
伊藤忠商事社長。1949年生まれ。74年、東京大学経済学部卒業後に同社入社。繊維畑を歩み、2010年から現職。今年1月末からライザップに通い、6kgも痩せた。(写真=柴田 謙司)

 最近、糖質制限をしている経営者が多くてね。突然痩せて、「どないした?」って聞いたら、糖質制限で絞ったって。

 経営者連中もみんな、年を取って体が悪くなってきている。昔みたいにエネルギーを使わないのに、感覚がまひして、酒と食事の量はどんどん増えていく。それもだらだら飲むし、その後でラーメンを食べたりして、それは体も悪くなるわ。

 ここで一線引かないとずるずると悪くなる。僕自身、そんなふうに思っていた時に、ライザップの瀬戸健社長と食事をした。「僕は筋トレとかできひんで」と言ったら、瀬戸社長は「必ず結果にコミットします」と。そう言われたらやるわな(笑)。それで今年1月末から本格的にライザップに通い、糖質制限を始めたんや。

 糖質制限の間は、炭水化物を控える代わりに、肉を食べていました。

 ある時、ホテルの会合で、うちの会長らと一緒に食事をしたんです。会長たちには松花堂弁当が出てきたけれど、僕の食事はなかなか出てこない。しばらく待っていたら、鉄板に肉がジューッと登場した。ホテルのスタッフは、僕が糖質制限していることなんか知らんから、「商社の社長はすごいな。昼からステーキ200gや」とびっくりしたと思うわ(笑)。

 普通の時は、昼は会社の食堂でサラダとみそ汁、豆腐とかをちょっとだけ。メーンディッシュを食べる時も、豚か鶏を選んで、ご飯はなし。これまでは日本酒とビールが好きだったけれど、それもやめ、ワインにしています。