サイバー空間に巣くう犯罪者集団が、日本企業をターゲットにし始めた。手にする武器は「ランサムウエア」。データを人質にとって身代金を求める。あらゆるものがインターネットにつながると、電力システムや自動車にも魔の手が迫る。もはやインターネットを抜きに、ビジネスを継続できる企業は存在しないのが現実だ。にもかかわらず、多くの経営者はサイバー攻撃を「人ごと」としか認識していない。米国では10月21日に大規模攻撃が発生し、複数のネット企業が一時サービスを停止した。「サイバー無策」は企業を滅ぼす。次に狙われるのはあなたの会社だ。

(小笠原 啓、シリコンバレー支局 中田 敦、島津 翔)

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日経ビジネス2016年10月31日号 24~25ページより目次