一見、関係の分かりにくいM&Aの根幹には、永守社長の頭の中で描かれた「技術ロードマップ」があった。足りない技術は先回りして買い、自社技術と組み合わせて新市場・新製品・新顧客に展開する。永守社長が掲げる「2020年度に売上高2兆円」の目標。達成に向けた道筋は既に見えている。
「手当たり次第に会社を買って規模を拡大しているだけでは」
M&Aを繰り返す日本電産を、こんなイメージで見る人は少なくない。だが永守社長が描くのは、そうした外野の意見とは別の世界だ。
頭の中にあるのは、数十年先の未来へと続く技術ロードマップ。IoT(モノのインターネット)、自動運転、ドローンにインダストリー4.0…。今でこそ誰もが知る次世代技術はどれも、そうした言葉が広がるずっと前から彼のロードマップの上にあった。
[コメント投稿]記事対する自分の意見を書き込もう
記事の内容やRaiseの議論に対して、意見や見解をコメントとして書き込むことができます。記事の下部に表示されるコメント欄に書き込むとすぐに自分のコメントが表示されます。コメントに対して「返信」したり、「いいね」したりすることもできます。 詳細を読む