1年で残業時間を半減

 ポイントは、残業する場合には朝礼で上司の許可を取るようにしたこと。例えばAさんが「Bさんに頼まれた資料を作るので1時間の残業をする」と宣言したとする。Aさんは20ページほどの資料を作成しようとしていたが、上司がBさんに確認すると、数ページで十分だということが分かり、Aさんは残業する必要がなくなった。

「京都で一番、女性が働きやすい会社にしたい」と意気込む平田智子・人事部長(写真=小倉 正嗣)

 「残業の理由を聞くと、無駄な作業をしていることが多い。効率的な仕事の進め方を教えれば、残業を削減できる上に部下の成長も促せる」(平田部長)

 2016年4月からは、この活動に加えて会議時間の削減に着手。それまでは、会議用資料のページが多い人ほど意欲の高い人と評価される風潮があった。

 そこに永守社長が気付き、資料を減らすよう全社に号令をかけた。会議時間も60分のところを45分に、30分の会議なら25分に短縮するよう指示した。その結果、本社の残業時間は当初の30時間から約半分に減ったという。

 石井常務によると、残業半減につながった最大の要因は、上司と部下のコミュニケーションの頻度が増えたことにある。「会議や外出続きで上司の不在が長引くと、承認を得ようと遅くまで残る部下が増える。会議の合間に上司がいったん部署に戻る時間を作ったことで、全員の仕事がスムーズに進むようになった」(石井常務)。

目的は経費削減より人材活用
●残業削減活動の手段と効果(本社、2014年度比)