M&A(合併・買収)をテコに急成長し、高収益企業の代表格となった日本電産。創業者、永守重信・会長兼社長の歯に衣着せぬ発言は、常に世の注目を集めてきた。一方で、日本電産がどのような会社かはよく知られていない。今や買収した海外企業が成長をけん引し、モーレツ主義を捨て働き方改革に取り組む。他社出身の人材が、自動運転やドローンなどの新技術の開発をリードする。これまでの泥臭いイメージとは違う、グローバル企業の姿がそこにある。世界に広がる永守流経営、そして売上高10兆円に突き進む日本電産の実像に迫った。
(主任編集委員 田村 賢司、池松 由香)
CONTENTS
Prologue
「勝つまで働く」から「はよ帰れ」へ
目指すは世界、削るは残業
Part1
買収先を変える“魔法”の力
第2の創業始まる 永守イズム世界へ
Part2
グローバル化の先進モデル
高収益生む「自律」 海外企業が主役に
Part3
自動運転、ドローン、IoT…未来に先回り
技術の「掛け算」が顧客と人材を呼ぶ