仮説❺
一般社員の
「ほどほど主義」
に問題あり?

 「懸命に説明したのですが、猛反発を受けました」。カルビー情報システム本部の小室滋春本部長(53歳)は、2016年1月から実施した基幹システム刷新をこう振り返る。

 全面的に見直したのは、受発注や生産計画など事業の基幹を管理するシステム。旧システムは10年以上手直しを続けてなんとか使ってきたが、コンピューターのサポート切れなどでいよいよ変更が必要になり、14年に大々的な更新を決意した。

今の一般社員には
こんな人もいた恐れあり
所属はゆとり世代
1987~94年生まれ
現在23~31歳
世代人口約965万人
(イラスト=浅賀 行雄)

 取引先や扱う商品などによって使いやすいようにカスタマイズされた結果、旧システムには4940本の追加開発プログラムがあったという。例えるなら4940種類の受発注システムが並存しているような状況だ。操作法が担当者にしか分からず、業務の引き継ぎに時間がかかり受発注などの窓口が多数必要になるなどの弊害も出ており、経営陣はもちろん、理屈の上では管理職も現場の長も全員が意義を理解できそうな改革だった。

 ところが、現場は抵抗勢力と化した。その中心には「ゆとり世代」とも呼ばれる若手の一般社員もいた。

 「今、そこまでやる理由は何?」

 「上の世代よりも変化に比較的柔軟だが、何事にも強い動機付けがないとやや受動的になる傾向が強いように思う。改革に際しても、目的が漠然としていると現状を変えることに前向きになれない印象がある」。働き方改革のネックとなる若い社員の特徴について、社員研修などを担当するエン・ジャパンの横田昌稔シニアコンサルタント(44歳)はこう話す。