12カ国の大筋合意に至ったTPP(環太平洋経済連携協定)。米議会の承認という壁はあるが、世界経済の4割を占める巨大な自由貿易経済圏が誕生する。このTPPを考える上で、示唆に富む国がある。有数のFTA(自由貿易協定)先進国であり、TPP参加国としても知られるメキシコだ。今年4月にトヨタ自動車が工場投資を決めたように、積極的な経済開放政策は自由貿易体制の優等生。だが、殺人や誘拐、パイプラインからの石油強奪など、仮面の裏側では常軌を逸した事件も頻発している。最強か最凶か──。メキシコの素顔を暴く。

(ニューヨーク支局 篠原 匡)
(デザイン=藤田 美夏)

CONTENTS

Prologue
ルチャ・リブレとトヨタ自動車

3分で分かる メキシコ経済

Part 1 地の利から労働力まで
”最強”の自動車工場

Part 2 油田開発開放で外資にもチャンス
エネルギー改革という切り札

Part 3 跳梁跋扈する麻薬マフィア
のぞかせる”最凶”の素顔

Epilogue
”米国の工場”が抱える憂鬱

日経ビジネス2015年10月19日号 26~27ページより目次