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予想もしなかった失敗に直面することが経営者にはある。逆境で何を思い、どう乗り越えたのか。復活の軌跡を追う。

最強のライバルから得た気づき
「世紀の統合」白紙化 強さに変える
東京エレクトロン
社長河合利樹

 半導体産業の歴史を変える世紀の大合併がご破算になる──。2015年4月、半導体装置メーカーの東京エレクトロンの社内は揺れていた。1年半かけて準備してきた同業で世界最大手の米アプライドマテリアルズ(AMAT)との経営統合が破談になることが決まったからだ。

 実現すれば、半導体装置の世界シェアが25%に達する巨人が誕生するはずだった。新社名は「エタリス」で、ロゴまで作成。当時、東京エレクトロン会長兼社長だった東哲郎(現相談役)が統合会社の新会長に就任し、AMATのトップが新社長兼CEO(最高経営責任者)に就く予定だった。