顧客を抱え込む最も単純な方法は、利用者の快適性を高めることだ。顧客が本当に喜ぶサービスや商品を提供すれば、嫌でもリピーターは増えていく。しかし、その単純な戦略ができている日本企業は、とても少ない。

 米テキサス州ダラス・フォートワース国際空港。2016年8月中旬、オレゴン州の電子部品メーカーに籍を置くジョーバー・デービッド氏が空港に降り立った時、ダラス市内で開かれる会議の時間まで2時間を切っていた。

 2001年の同時多発テロで保安検査が強化されて以来、米国内の航空機の遅延は慢性化しており、この日の便も2時間遅れでの到着。市内までは車で30~40分あれば着くものの、米主要都市のどこにでも数時間で行けるダラス空港は、世界屈指の混雑空港だ。到着ロビーは客でごった返し、タクシーは簡単につかまりそうにはなかった。

 それでも、デービッド氏に焦る気持ちは全くなかった。米最大手レンタカー会社、ザ・ハーツ・コーポレーション(フロリダ州)のレンタカーを予約していたからだ。

貸出手続きを大胆省略
米ハーツ
<b>専用の電光掲示板(下)で番号を確認し、駐車場(上)に行くと、既にクルマには鍵が取り付けられている</b>
専用の電光掲示板(下)で番号を確認し、駐車場(上)に行くと、既にクルマには鍵が取り付けられている

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