衣料品業界が苦境にあえいでいる。大手アパレルはかつてない大量閉店を迫られる。最近まで訪日外国人の「爆買い」に沸いていた百貨店も、一転、閉店ラッシュが始まった。消費者はネット通販はもちろん、中古品の売買やレンタルなど、企業よりずっと先に進んでいる。衣料品各社は、散弾銃を撃ちまくるかのように、闇雲に商品を作り続けた結果、在庫の山を築いた。時代を塗り替えたユニクロでさえ岐路に立っている。アパレル産業は抜本的な出直しが急務だ。
(染原 睦美、杉原 淳一、上海支局 小平 和良、鈴木 哲也)
CONTENTS
PART1
閉店の大リストラでも追い付かない苦境
「バッタ屋」にあふれる過剰在庫
PART2
徹底分析! 何がアパレル産業を蝕(むしば)んだか
衣料不況に4つの病巣