産業史に残る数々のイベントを取り仕切った中山素平氏。彼のようなバンカーは現れないのか。目先の利益に追われ、産業を育てていないとの批判にメガバンクトップが答える。

(写真=ロイター/アフロ)
 かつて「財界の鞍馬天狗」と呼ばれ、1950年代から高度成長期にかけ、その人脈と抜群の構想力で数々の企業再編を実現した伝説のバンカーがいた。中山素平氏(日本興業銀行元頭取)だ。なお苦境に陥る大手企業は多いが、銀行はどんな役割を果たしているのか。

 銀行の役割は、会社を「生かしていく」ことだと思っている。苦境に陥った会社でも複数の事業をやっている場合は資産を売ることで財務基盤を整え、息を吹き返せる可能性がある。東日本大震災のときに、みずほが継続して支援することで立ち直った企業もある。社会的責任は今も変わらない。