銀行が産業界を支え、日本経済の成長を主導してきたのは遠い昔。優良企業からは頼りにされず、不振企業の再建でも存在感は薄れる一方だ。見かけの業績こそ高水準だが、外部環境の変化は銀行を静かに蝕んでいる。一朝一夕には治らない“生活習慣病”に気づき、メガバンクを筆頭に改革に乗り出した。金融とIT(情報技術)を融合させたフィンテックの台頭で、銀行機能の「独占」も崩れ始めている。銀行は歴史的な役割を終え、静かに滅ぶのか。変革を遂げ生き残るのか。前例が通用しない戦いが始まっている。

(広岡 延隆、高槻 芳、杉原 淳一)

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日経ビジネス2017年9月18日号 22~23ページより目次