金銭を狙ったサイバー犯罪の被害が巨大化している。今年1月に被害に遭った仮想通貨交換会社コインチェックのように、一度に盗まれる金額が数百億円に上ることもある。米ロを代表する情報セキュリティー会社の専門家2人に、世界を荒らし回る「サイバー強盗」の素顔を聞いた。まずは旧共産圏のサイバー犯罪に詳しいロシア・グループIBのティム・ボバック氏だ。

(聞き手は吉野次郎)

ロシア・グループIBのティム・ボバック氏
ロシア・グループIBのティム・ボバック氏

主にどのような人物がサイバー犯罪に手を染めているのでしょうか。

ボバック氏:世界で検知されるサイバー攻撃の約6割は、ロシア語を操る人たちが手がけています(編集部注:コンピューターウイルスなどに記載されている言語から推測できる)。おそらくロシアかウクライナ、ベラルーシ、モルドバ、カザフスタンなどの出身者でしょう。

 これらの旧共産圏の経済水準は低く、特に地方の小さな町に行くと、労働者の稼ぎは少なくなります。典型的なサイバー犯罪者は20代の若者で、都市から100マイル(約160キロ)離れた人口数万人といった小さな町に住んでいます。真っ当に働いても月収は100~200ドル(約1万1000~2万2000円)で、月収300ドル(約3万3000円)を稼げる人は珍しい。

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