日本企業を取り巻くサイバー攻撃のリスクが年々高まる中、各企業が設置を進めているCISO(最高情報セキュリティー責任者)。国内企業の約6割でセキュリティー部門のトップを「非役員」が務めているという調査結果もあるが、東京海上ホールディングスは2017年4月に新たにCISOを設置し、常務執行役員の稲葉茂氏が就任した。CISOの設置が会社をどう変えたのか、稲葉常務に聞いた。

(聞き手は藤中潤)

<span class="fontBold">稲葉茂(いなば・しげる)氏</span><br /> 1982年、東京海上火災保険入社。2014年東京海上日動火災保険執行役員、16年同社常務執行役員、17年4月に東京海上ホールディングス常務執行役員となりCISOに就任。(写真:竹井俊晴、以下同)
稲葉茂(いなば・しげる)氏
1982年、東京海上火災保険入社。2014年東京海上日動火災保険執行役員、16年同社常務執行役員、17年4月に東京海上ホールディングス常務執行役員となりCISOに就任。(写真:竹井俊晴、以下同)

昨年4月、東京海上ホールディングス全体のセキュリティー対策を担うCISOに就任しました。経営トップからは、どんなミッションが課せられたのでしょうか。

稲葉茂・東京海上ホールディングスCISO(以下、稲葉):経営上最重要のリスクと位置付けているサイバーアタックから、顧客の情報を守っていくことが私の使命です。

 サイバーセキュリティーに取り組む専門チーム「シーサート(CSIRT)」を2013年、中核子会社の東京海上日動火災保険に設置するなど対策は取っていました。しかしセキュリティー対策は、個社レベルではなく、グループ全体で取り組む必要があると考えました。そこで15年、東京海上ホールディングスに専門要員を集めたチームを組織しました。

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