アマゾンエフェクトの拡大は小売企業に店舗の存在意義は何かという問いを突きつけた。本質に立ち返ると、「商品」「顧客体験」「接客」という3つの要素が見えてきた。

アマゾンが売らないものを自分で作る

 「299円なのにスーパーの600円弁当以上のおいしさだった!」

 福岡市が本社のディスカウント店大手の「トライアル」が販売する弁当。ネットにはこんな書き込みが目立ち、評判になっている。運営するトライアルホールディングスは過去7年間で店舗数を倍増させ、全国220店以上を展開する急成長企業だ。だが以前は、弁当や総菜に関して「安かろう悪かろう」のイメージが染み付いていた。

 西川晋二副会長は「安さの追求に偏り、おいしいものを作れないジレンマがあった」と振り返る。トライアルの強みは低価格。弁当に関してもできるだけ原価を下げて安く販売してきたが、「日用品などは安くていい商品がそろっているけど、弁当や総菜は買えないよね」という声があったという。