米国でアマゾンが進化を続けている。小売りビジネスの概念さえ一変させる勢いだ。日本の小売り大手の危機感も急速に高まる。

今年1月、シアトル市内で正式オープンしたアマゾン・ゴーの1号店は、多くの来店客でにぎわっている。今秋に2号店をオープンし、多店舗展開を進める構えだ(写真=AP/アフロ)

 「いよいよ来たか」。8月上旬、米アマゾン・ドット・コムが、傘下の食品スーパー「ホールフーズ・マーケット」の店舗で始めた新サービスがライバルの小売り大手を震撼させている。

 アマゾンの「プライム」という有料会員向けに、商品を短時間で配送する専用アプリを使い、ホールフーズの食料品を注文すると最短30分で同チェーンの店舗の駐車場で受け取れるという。インターネット注文した食料品をクルマに乗ったままドライブスルーで受け取れるサービスは、宅配に時間がかかる米国で人気が急上昇している。

アマゾンは得意の技術力を生かし、ホールフーズの食料品のネット販売を急加速する

 だからこそ、小売り世界最大手の米ウォルマートも同様のサービスに力を入れているが、注文から店舗での受け取りまでに2~4時間程度はかかっていたとみられる。アマゾンとホールフーズは高度なIT(情報技術)と、物流インフラやノウハウを生かして、圧倒的なスピードを実現する戦略だ。