
東京・天王洲アイル。多くの高層ビルが集中する都心でも有数のオフィスビル街には、ビジネスパーソンの胃袋を満たす飲食店がずらりと軒を連ねる。正午を過ぎると多くの人でにぎわいを見せるが、その中でひときわ行列の長い店がある。海鮮居酒屋チェーンの「さくら水産」だ。
この店で1日300食は出るというランチメニューの中で一番人気は500円の日替わり定食だ。魚料理にご飯と味噌汁、お新香と生卵が付く。魚以外は食べ放題だ。そのボリュームと価格ゆえにファンも多い。8月のある金曜日のメニューは「あじ開き焼き大根おろし添え」。皿からはみ出んばかりのアジを前に、ご飯をかきこむ姿が目立つ。
しかし、そのにぎわいとは裏腹に店側は大きな問題で悩んでいる。魚の仕入れ値が高くなる一方で、採算を取るのが難しくなってきたからだ。さくら水産の運営会社、テラケンで海産物の調達を担う孫崎英幸は「安い買い付けルートを開拓するなど、企業努力で何とか利益を出している状態だ」と話す。
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