企業収益や家計の金融資産残高など、過去最高となる指標が相次いでいる。しかし、4~6月期のGDP(国内総生産)は3四半期ぶりにマイナスとなりそう。中国株式相場の急落など先行きに影を落とす材料も出ている。景気はどちらに向いているのか。取材班は全国を走り回ってみた。外資系企業は地方景気回復を先取りし、成長軌道に乗った中小企業も増えてきた。賃金の上昇を背景に、あえて非正規雇用を選ぶ人も増加している。消費増税後、もたついてきた景気は着実に上向いている。実感が湧くのはこれからだ。
(清水 崇史、松浦 龍夫、飯山 辰之介、編集委員 安藤 毅)