今年6月、東京・銀座の中華料理店にグループの主要役員が勢ぞろいした。そして、「クラシエ10年の歩み」という社史が公開された。

(写真=朝日新聞社)

 会が始まると、照明が消えて、映像が流れる。スクリーンには、クラシエの前身であるカネボウの歴史が映し出されていく。そして、破綻劇も。

 10年前、カネボウは実質、解体された。優良事業だった化粧品事業は花王に切り売りされ、「カネボウ」ブランドも持っていかれてしまった。

 残された事業は、日用品と薬品、食品の3事業だけ。

 「残留孤児」。売却事業から、ギリギリのタイミングで異動して会社に残った社員は、そう呼ばれた。