政府主導のインフラ投資や法改正でビジネス環境を急速に整えるASEAN主要国。日系や欧米企業にとって手ごわい現地企業が着々と成長し、国境を越えたM&Aが相次ぐ。日本の若者も海を渡り現地での起業を選ぶ。日本は成長の波から置き去りにされかねない。

デジタル投資を徹底
アジア経済の中心に
タイ副首相ソムキット・ チャトゥシーピタク1953年生まれ。2001〜06年、タクシン政権で財務相などを務める。クーデターで誕生したプラユット政権で15年、経済政策を統括する副首相に就任

 「世界経済の中心はアジアにシフトしている。その中でも最も注目すべきなのが東南アジアだ。中間層拡大に着目し、有力企業、人材、技術が急速に集積し始めているからだ」

 こう話すのは、日経ビジネスのインタビューに応じたタイのソムキット副首相。同国の経済政策を主導するキーパーソンは、さらにこう加える。

 「ビジネス環境を改善するため、政府レベルで全力を尽くしている。タイでは高速鉄道など従来型インフラ整備に加え、スタートアップ企業育成や社会のデジタル化推進などソフト面の投資が最重要課題と認識している」