出世のためには深夜残業や休日出勤もいとわず、家庭を犠牲にして会社に滅私奉公する──。典型的な日本のサラリーマンを、作家の安土敏は会社に飼われた「社畜」と表現した。社長の指示で不正会計に手を染めた東芝社員もまた社畜である。だが、会社に忠誠を誓う代わりに雇用を守る暗黙の「契約」を、会社は反故にし始めた。世界競争にもまれる中、かつて大量採用した「バブル入社組」を支えきれなくなってきたのだ。捨てられるバブル組。だがそれを「卒業」と考えれば、必ずしも不幸ではない。今こそ、自らの意思で社畜と決別しよう。そこから働き方の未来が拓く。
=文中敬称略(編集委員 大西 康之、島津 翔、佐藤 浩実)
(デザイン=藤田 美夏)
CONTENTS
専門家らの話を基に作成したチェックリスト
「売れるバブル」と「余るバブル」の境界線