日本企業の多くは、労働時間の総量を規制すれば生産性はいずれ上がるものと考えている。だが、長年続けた働き方を見直し、効率を上げるには、想像以上のエネルギーが必要だ。働き方改革の先進企業の工夫と、それがいかに困難を極めるものかリポートする。
「残業を禁止して労働時間を強引に制限すれば、社員が自発的に様々な工夫を凝らし、自然と生産性も上がるだろう。本気でそう思っている経営者がいたら、日本人というものを全く分かってないよ」。ソフトウエア開発大手、ソフトブレーンの創業者で、現在は経済評論家の宋文洲氏はこう話す。
1985年に国費留学生として北海道大学へ留学。92年にソフトブレーンを立ち上げた宋氏の起業家人生は、人情や根性を振りかざし非効率な働き方を好む日本人社員や取引先への困惑の連続でもあった。
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この記事はシリーズ「特集 便乗時短 やってはいけない働き方改革」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
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